Royal Rumble 2003 評価:B
2003年のロイヤルランブルといえばやはり、HHHvsBPPの超絶塩試合とカートvsベノワの至高のレスリング対決ですね。


【ロイヤルランブル出場権争奪戦】
ブロック・レスナー vs ビッグショー
 なんとも豪華なオープニングマッチは短いながらも、レスナーがビッグショーを投げまくる光景に圧倒されます。負けじとビッグショーもパワーを発揮して襲いかかり、。てかレスナーってホント、稀有な人材だったんだなーと痛感させられますね。


【世界タッグ王座戦】
ランス・ストーム&ウィリアム・リーガル vs ダッドリー・ボーイズ
 双方の上手さがよく現れた試合。特にランスとリーガルの上手さは只者ではない。でもやっぱり合体技の一つもないとやっぱりタッグチームとしてのインパクトは弱くなってしまうんでよね。そこだけが残念。試合そのものは上出来です。


ドーン・マリー vs トリー・ウィルソン
 いやはや何度見てもこのストーリーは酷いなぁ……(笑) 試合自体はドンマリ姉さんのプロレス教室ってことで。ラスト説得力なさすぎ。


【世界ヘビー級王座戦】
HHH vs スコット・スタイナー
 どう見ても塩試合。なんといってもBPPが同じムーブをひたすら連発しまくることに尽きる。ベリートゥベリー10回ぐらい使うとかどんな試合構成なんだ。フレアーとかレフェリーまで頑張ってるのに、塩抜きできなかったとは相当ですよ。駄目だこりゃ。
 あ、でも試合に至るまでの抗争は良かったかと。ポージング対決に腕相撲対決、HHHがパンツ一丁にひん剥かれるのには笑った。


【WWE王座戦】
カート・アングル vs クリス・ベノワ
 まごうことなき名試合。スピード・パワー・テクニック・受け……2人の真の実力を見せ付けられました。ただし、この試合を楽しめるのはある程度プロレス見てる人じゃないかと思います。
 ムーブ的なところで言うと、両者によるアンクルロックとクロスフェイス&シャープシューターの切り返し合戦は素晴らしすぎるし、前の試合で散々使われていたベリートゥベリーを、出すタイミング及びフォームで復活(笑)させたカートの手腕には舌を巻き、気合が入っていたのかダイビングヘッドバッドの飛距離まで凄くて、2人とも心技体の全力を尽くしています。まさに好敵手同士の対決。願わくば、アングルの退団前にもう一度見たかった……。


【ロイヤルランブルマッチ】
<RAW側参加者>
ショーン・マイケルズ、クリス・ジェリコ、クリス・ノインスキー、メイヴェン、
ジェフ・ハーディー、ケイン、トミー・ドリーマー、ロブ・ヴァン・ダム、
ロージー、ジャマール、ブッカーT、ゴールダスト、クリスチャン、テスト、バティスタ

<Smackdown側参加者>
アンダーテイカー、マット・ハーディー、ブロック・レスナー、シェルトン・ベンジャミン、
チャーリー・ハース、Aトレイン、リキシ、B2、ジョン・シナ、
レイ・ミステリオ、エッジ、タジリ、エディ・ゲレロ、チャボ・ゲレロ、ビル・デモット
 今年のロイヤルランブルは、初っ端からHBK&Y2J登場ということで番組側としても煽りやすかったですし、客としてもそれなりに乗れたのはではないでしょうか?流石に開始早々流血した時点で敗北フラグ立ってましたけど。(笑)
 その後ですとミステリオですかね。とにかくミステリオがかなり動けてて感動。2006年の現在の落ち着いたスタイルもそれはそれで好きですが、やはり彼らしいといえばこういうのを言うんではないかと。フランケンで場外落とすムーブ等も連発しててカッコいいですね。ノインスキーも子悪党ぶりを生かしてて少し良さげ。
 その次に目を引いたのはタジリ。入ってきてちょっとしたらすぐにチャボに対して十三不塔の変形verを敢行。これって今のプロレス界であんまり使ってる人間いないですよね。う〜ん珍しい物見れましたね。
 トミー・ドリーマーが凶器持参で暴れた後にやってきたのが、超レアキャラのB2。かつてジョン・シナと組んでラップキャラやってた奴です。PPV出たのこれだけじゃないのか?という気もします。この後はRVD、マット、エディと職人レスラーが次々と参戦。エディのフロッグスプラッシュは失敗っぽかったですけど、TOF受けは最高です。てかTOF受けでジャンプする奴初めて見たよ!
 そこから最後の方までダラダラと大人数で殴り合い。ちょっとだけ落ちたり落とされたりしても、常時8人以上いる状態でろくなムーブが出来ず。28番目のバティスタ、29番目のレスナーでようやくガンガン捌けていく形です。とりあえずレスナーのトップロープ越え断崖式F5は必見かと。ひでぇ!
 そんなこんなでランブル戦総評。例年通りって感じです。終盤で一掃劇するために、後半でリング上に選手溜めちゃってたのは頂けませんが。


【RAW枠/オーバー・ザ・トップロープ・チャレンジ】
ロブ・ヴァン・ダム vs ケイン vs バティスタ vs クリス・ジェリコ
 もっさりと殴りあい。短い上にちゃんと動いたのはラストだけなので、つまらないです。ただムーブ的にRVDとケインが刈龍怒っぽい合体技を出してて少し驚き。もっさり&手加減しすぎて迫力は本家とは比べ物にならないですけど。


 まず特典映像めちゃくちゃ多いですね。PPVプロモにテイカー復帰・世界ヘビー級王座&WWE王座のプロモ、各選手のインタビューなど延べ4ページにも及びます。特にタジリが案の定オール日本語で笑えます。
 DVD総評としてはやっぱりBですかね。WWE王座戦と世界ヘビー級王座戦で打ち消しあって、出場権争奪戦、タッグ王座戦、ランブル本戦、特典映像の多さで地道にポイント溜めていった感じ。ただカートvsベノワはベノワの個人DVDにも収録されているんで、商品価値は下がってしまっているのですが。

(執筆日:2006年11月26日)


No Way Out 2003 評価:S
いよいよレッスルマニア19も目前ということで、このPPVで役者は全て揃ったって所ですね。


クリス・ジェリコ vs ジェフ・ハーディー
 オープニングマッチはなかなかの熱戦だったんじゃないかと。今の所、WWEにおいてジェフが登場する最後のPPVなので、その勇姿をとくと御覧あれ。ラストのあの人の登場には笑いました。わざわざ客を煽るとはねー。


【世界タッグ王座戦】
ウィリアム・リーガル&ランス・ストーム vs ケイン&ロブ・ヴァン・ダム
 あまり印象に残っていませんが、まぁ手堅くやってたと思います。


【クルーザー級王座戦】
ビリー・キッドマン vs マット・ハーディー
 我等が教祖、減量してクルーザー級への挑戦。個人的にはなかなか面白い試合だと思いましたが、客があんまり盛り上がっていません。残念。


ビッグショー vs アンダーテイカー
 抗争は面白かったんだけれども、肝心の試合内容が……。ただ単に2人のレスリングスタイルがあまり好きでないからこう感じるのかもしれませんが。


【ハンディキャップマッチ】
ブロック・レスナー&クリス・ベノワ
vs カート・アングル&チャーリー・ハース&シェルトン・ベンジャミン
 さぁさぁ本PPV最高試合、レスナー&ベノワvsチームアングル。もうスピード・リズム・パワー・テクニック全てが備わっている名試合です。カード見た時にレスナー&ベノワの組み合わせに疑問符が付きましたが、完全に払拭されました。いやぁ面白い。


【世界ヘビー級王座戦】
HHH vs スコット・スタイナー
 世界ヘビー級王座戦は……ご愁傷様でしたとしか言い様が無い試合内容。HHHもこんな塩レスラーに付き合わされて可哀相って感じですね。今PPVの汚点となってしまった観があります。


ストーンコールド vs エリック・ビショフ
 いつもの通りでございます。


ハルク・ホーガン vs ザ・ロック
 これもお祭り騒ぎのノリで。こういう2試合を立て続けにやるのってどうかなって気もしますけど。まぁそれはそれで。客も大盛り上がりですし。


【Heat枠】
レイ・ミステリオ vs ジェイミー・ノーブル with ニディア
 確かに見たはずなんですが、これまた印象に残ってません。でも手堅くやってたと思います。


 総評ですが、基本はお祭り騒ぎながらも良試合アリということでSランク。特にハンディキャップマッチで凄い試合をやってのけた5人は凄く評価したいです。是非ともレッスルマニア19と合わせて見たい。映像特典も充実しててグッドです。

(執筆日:2005年5月21日)


Wrestle Mania 19 評価:S
第19回目となるレッスルマニアは名試合やドリームマッチが多く、大変面白い内容でした。


【クルーザー王座戦】
マット・ハーディー with シャノン・ムーア vs レイ・ミステリオ
 組み合わせ的に名試合になるかと思われましたが、大技がやたら飛び出すという展開で、頭を傾げざるを得ませんでした。そこそこ面白い試合だけれども、名試合にはなれない出来です。無念。


【ハンディキャップマッチ】
アンダーテイカー vs ビッグショー&Aトレイン
 巨漢ばっかりといった面々で予想通りの大味な試合でした。テイカーがAトレインとビッグショーを押し付けられた感があります。語ることも大してありません。これでネイサン・ジョーンズまで混ざっていたらと思うと、ちょっと背筋が寒いですね。


【女子王座戦/トリプルスレットマッチ】
ビクトリア vs トリッシュ・ストラダス vs ジャズ
 女子王座戦も語ることは多くなく。そこそこ面白いといった按配で。スティーブン・リチャーズが良い仕事してます。


【WWEタッグ王座戦/トリプルスレットタッグマッチ】
チャーリー・ハース&シェルトン・ベンジャミン vs ロス・ゲレロス vs クリス・ベノワ&ライノ
 WWEタッグ王座戦を一言で表すと、安定した面子による手堅い3WAYタッグ戦。確かに面白いんですが、もっと面白い試合が見たいと思うのは贅沢なのでしょうか? 以後のレッスルマニアにおけるタッグ王座戦の迷走(WM20では4WAY×2、WM21ではタッグ王座戦無し)を暗示させるような試合内容でした。


クリス・ジェリコ vs ショーン・マイケルズ
 名試合との評価が多いのですが、すんません。俺にはそこまで高い評価できそうにもありません。そもそも組み合わせからして疑問でしたし。う〜ん。この試合に対してあまり語る言葉を持つことができないのですが、少なくとも、もうちょっと試合時間短くても良かったような気がします。


【世界ヘビー級王座戦】
HHH vs ブッカーT
 こちらもかなり疑問な組み合わせ。ブッカーTもレッスルマニアということでいつもと違ったムーブを出しているのですが、あまりにも地味。全く印象に残らない試合でした。世界ヘビー級王座戦なのにこの位置なのも、凡戦になることを恐れてだとしたら、首脳陣はよく分かっていたということでしょうか。


【ストリートファイトマッチ】
ハルク・ホーガン vs ビンス・マクマホン
 ろくに技が出なくてもプロレスはできるということがよく分かる試合です。っていうかビンス身体鍛えすぎ。2人の表情はやっぱり最高。死闘感溢れまくりです。かなり満足しました。この試合に対して余計な言葉を出すのは野暮ってもんです。


ストーンコールド vs ザ・ロック
 超大物対決といきたいところなのですが、両者ともに復帰したばかりということで、明らかにWMのためにといった感じがアリアリ。試合内容も凡戦で、結構な不満が出ます。道頓堀次郎氏曰くの「客寄せパンダ」といった表現がこの試合には相応しいと思います。


【WWE王座戦】
カート・アングル vs ブロック・レスナー
 メイン試合、そしてベストバウトの声も高いレスナーvsカート。2人のルーツであるレスリング技術を披露→徐々に派手な投げ技の応酬→フィニッシュムーブ合戦と、全編通して満足できる試合でした。序盤でレスリングから入るってのは個人的に凄いポイント高いです。WMのメイン戦でやるっていう心意気も素敵ですし、この2人は見事に見ごたえのあるモノをやってのけました。
 それと物議を醸し出したラストのシューティングスタープレスの自爆は必見。大舞台での化物じみた飛翔と、誰もが重傷or死亡を確信した自爆っぷりはある意味伝説に残るべきではないかと思います。いやはや。言葉も出ない。


【Heat枠/世界タッグ王座戦】
チーフ・モーリー&ランス・ストーム vs ケイン&ロブ・ヴァン・ダム
 いきなり個人的な好みの話になってしまいますが、そもそもケイン&RVDのタッグは好きじゃないです。しかしそれ抜きでもあんまり面白くない試合でした。ただやってるだけといった感じ。


 総評。名試合と手堅い試合がほとんどで、かなり安定してます。ホーガンvsビンス、そしてメインのレスナーvsカートを考えると、文句なしのS。DVD2枚組ということでまだ手は出しやすいですし。試合以外にも特定映像が山盛りなので是非。

(執筆日:2005年6月26日)


Back Lash 2003 評価:C
 バックラッシュ2003というのは、自分が初めてプロレス初鑑賞したPPVです。当時は「WMで一旦話が纏まる」と聞いていて、それならばとこのPPVから借りて見たんですね。その頃は知識もほとんど無かったんでロックvsゴールドバーグというカードの超豪華さをいまいち理解してなかったです。……いやはや懐かしい。ってかまぁそれでも約2年半前なんですけど。思い出話ばっかするのもアレなんで以下各試合レビューどぞ。


【WWEタッグ王座戦】
チーム・アングル vs ロス・ゲレロズ
 つうかこの面子見ると凄く懐かしくなりますね。まだ3年ほどしか経っていないというのに。タッグ王座戦線がまだまだ充実していた頃の一幕。ちょっと良い試合。


リキシ vs ショーン・オヘア
 色んな意味で凄いカードだな……凡戦です。


【世界タッグ王座】
ケイン&ロブ・ヴァン・ダム vs ダッドリーズ
 序盤のババレイとRVDの切り返し合いが遅すぎて、明らかにタイミング計ってるのがバレバレで笑った。ヘビー級だから仕方ないのか……?試合は何故か後半になるほど全員が活き活きしてきます。序盤は若干しょっぱい&まったりしてるのに、後半のチーフ・モーリー(現バル・ビーナス)の急所攻撃辺りから全員の技のキレが良くなってて何かアホっぽい。(笑)
 ムーブ的にはRVDのモンキーフリップの切り返しでディーボンが雪崩式ネックブリーカーやってたのが良かったです。後は乱入者のランス・ストーム!彼はあんまり好きじゃなかったんですが、見事なババボム受けとダイビングクローズラインで一発KOされました。こんな凄いババボム受け見たこと無い! そしてダイビングクローズラインと言えばケインも相変わらず独特なフォームで見事だし、RVDの5☆も伸びがありました。……やっぱり後半〜終盤に集中してますね。


【女子王座戦】
トリッシュ・ストラタス vs ジャズ
 古き(?)良き女子王座戦線の一コマ。やっぱビジュアル的に弱くても試合できる女子レスラーは必要だということを痛感。


ビッグ・ショー vs レイ・ミステリオ
 どう考えても無理だろ……と当時は思っていましたが、現在ではどちらもトップ戦線ですからね。こんなカードがPPVのメインになる日も来るんでしょうか? 試合自体は619×3=1857(タズ談)ぐらいしか見所なし。


【WWE王座戦】
ブロック・レスナー vs ジョン・シナ
 かなり懐かしいヒール&ラップスタイルなシナがレスナーにシングルで挑みます。当時はあんまり感じなかったですが、このカードも超異色ですね。ベルト戴冠暦一切無いグリーンボーイと、番組のトップをぶつける訳ですから。今でこそトップの相次ぐ引退・離脱でトップ戦線に若手がどんどん参入してきてますが、03年と言えば2ブランドとしては最も所属人数が肥大化していた時期です。よく組んだなーという感想しか出てこない。
 試合はやはりシナの尻拭いをレスナーがしてあげてる場面が何箇所か見受けられます。それに当たりも今より弱いし、技のレパートリーもイマイチ。間の取り方もそれほどではなく欠点だらけです。とはいえレスナーの流血効果と、その後のシナのスリーパー状態での顔芸が凄くて、上手いこと王者を追い込んでる感じを出せてました。観客もかなり暖かくシナを応援してたので、恵まれてるなぁと思うことしかり。彼にとって貴重な経験になり、なおかつPPV自体の質を(極端に)落とすもので無かったのならば、この試合は成功なんでしょう。


HHH&リック・フレアー&クリス・ジェリコ
vs ブッカーT&ショーン・マイケルズ&ケビン・ナッシュ
 かなり無茶なカードのような気はしますが、アングルを考えれば辻褄は合っているという不思議。HBKとジェリコのやりとりは中々気合入ってて良かったです。後はフレアーの4の字+ジェリコのライオンサルトの合体技はレアじゃないでしょうか。それとナッシュは後半になってようやく出てきたにも関わらず早くもしょっぱさを露呈してます。勘弁してよ。


ザ・ロック vs ゴールドバーグ
 ある意味、世紀の対決とも言えるかもしれません。超豪華なシングルマッチ。よくWMのメインなりにしなかったな……
 試合の意義については、もう既に映画が本業になりつつあったロックからこれから大活躍して貰わなければならないゴールドバーグへのバトンタッチ劇といった感じでしょうか。絞りカスを振り絞ってゴールドバーグに立ち向かうも、やはりWM19のvsスティーブ・オースチン戦と同じような、ブランクを感じさせるというか、ファンとしては寂しくなる戦いでした。
 試合自体はそれほど見所も多くなく。ただゴールドバーグのロックボトムと、ロックのスピアーはこの一戦だけなので見る価値はあると思います。


【Heat枠】
スコット・スタイナー vs リコ
 ついにHeat枠まで落ちてきたスタイナー。彼の転落の過程がここに。試合自体が短かったため空気試合で済んだが、もうちょっと長かったら超しょっぱかったに違いない。


 こうして見ると対戦カードがイロモノすぎますね。(笑)でもイロモノでもそれなりに成立しちゃってて見れるというのが恐ろしい……。一体なんなんでしょうね!?

(執筆日:2006年9月15日)


Judgement Day 2003 評価:A
 色んな意味でクセの強いPPVといった按配のJD2003。ラダー・担架とハードコア系も揃って、荒い試合が多いです。また試合以外でもビキニコンテストやらストンコに散々やられるビショフ等、ネタ系も多いので、やっぱりイロモノ感が強い感じ。好きな人と嫌いな人がはっきりと分かれそうです。


クリス・ベノワ&ライノ&スパンキー vs ジョン・シナ&FBI
 第1試合の6人タッグは短いです。一応全員に見せ場あったと思いますが、ほとんど印象に残りませんでした。ドタバタ感が強く、やっぱり前座って感じ。


スコット・スタイナー&テスト vs ラ・レジスタンス
 第2試合では塩で有名なスコット・スタイナーとテストが、デビューしたばかりのラレジと対戦。しかし驚くことに塩分薄めでした。塩同士で打ち消しあったのか。まだドタバタ感がありますが、まだマシな方です。というか、そもそもラレジもこの段階では上手いとは言えませんし、よくこの4人で試合組んだなぁと感じます。


【WWEタッグ王座戦/ラダーマッチ】
世界最強タッグ vs エディ・ゲレロ&タジリ
 ラダーマッチは意外すぎる組み合わせです。カード見た段階ではエディはともかく、残りの3人は適応できないだろうと思ったのですが、それぞれ頑張ってました。WGTTの2人はラダー2個使用ブロークンアローを慣行する等、かなりはっちゃけてました。TAJIRIの方は結構ミスったり、客ウケ的に空振ったところが気になりました。それでも見せ場は作ってましたけど。エディはラダー利用ムーブをやって目立ちつつ、試合そのものをコントロールしているということでこの試合の功労者で間違いなし。お疲れ様です。


【IC王座決定戦/オーバー・ザ・トップロープ・バトルロイヤル】
バル・ビーナス vs クリス・ジェリコ vs ゴールダスト vs ブッカーT vs クリスチャン
vs ランス・ストーム vs テスト vs ケイン
 IC王座が復活なんですが、オーバーザトップロープ形式のバトルロイヤルということで、手抜きというか、下位〜中堅どころを適当に寄せ集めた感が強いです。個人的にはトーナメント方式で進めて、決勝をここでやるという形にして欲しかったですが、よく考えたら4月もNo1コンテンダートーナメントやってますね……。何故かバル・ビーナスが試合冒頭のマイクを務めてましたが、かなりイケてました。
 肝心の試合内容ですが前半はかなりグダグダで、残り4人からがやっと本番開始といったところ。それでも展開が異常に遅くてタルかったりと、台本通りやらされてる感が強いです。イマイチ。


Mrアメリカ vs ロディ・パイパー
 Mrアメリカvsロディ・パイパー。オールドビッグネーム同士の対決なのに会場はイマイチ盛り上がりきれない様子。後半はマシですが、通して見るとWM19が嘘のような静けさ。試合内容については語るまでもなく。


【世界ヘビー級王座戦】
HHH vs ケビン・ナッシュ
 世界ヘビー級王座戦。わりとあっさり終了。まぁ試合順から言って仕方ない気も。お互いフィニッシュムーブの掛け方が甘いのが気になりました。特にナッシュは一番上まで上げずに投げっぱなしにしてるので、最後のとか、明らかにHHHが頭打ってて危ないですね。展開はまぁ普通。良くもなく悪くもなく。


【女子王座戦/フェイタル4wayマッチ】
ジャズ vs トリッシュ vs ビクトリア vs ジャクリーン
 セミメインとなる女子王座戦。4ウェイマッチなのでかなり手抜きかとも思われたんですが、わりと熱戦に。全員プロレス技ちゃんとできるし受身もできますからね。今のビジュアル重視のDIVA陣とは雲泥の差です。各人共に見せ場ありでなかなか面白かったです。もうちょっと長くても個人的にはアリ。


【WWE王座戦/担架マッチ】
ブロック・レスナー vs ビッグショー
 このPPVの魅力の半分はWWE王座戦で出来てます。というわけでメイン戦・レスナーvsビッグショー! レスナーの個人DVDにも収録された位ですから、その出来は言うまでもありません。スケールの大きな戦いを御堪能あれ。ラストは必見。


【Heat枠】
ハリケーン vs スティーブン・リチャーズ
 Heat枠の試合はまさにオープニング試合の王道をいった感じがします。ベーシックなレスリングが中心で、あっさりと決着。こういうのは好きです。欲を言えば、もうちょっと長くてもよかったかなと思わないでもないですが。


【特別収録試合】
アンドレ・ザ・ジャイアント vs キラー・カーン
 特別収録試合ということで、80年代前半に行われた最初の担架マッチが収録されています。残念ながら20世紀のプロレスはほとんど見てないので、まともにコメントする能力も権利も無いですが、強いて言うならアンドレの人気ぶりが良く分かりました。ヒップドロップであそこまで盛り上がるのは過剰に新鮮です。後、思ったより動けるなと。とりあえず古き良き時代のオールドプロレスってことで纏めさせて下さい。そうでも言わないと締められないので。(汗)


 総評。冒頭でも書きましたが、試合も試合間スキットも色々ネタに満ち溢れてて、かなりエンターテイメントしてるPPVです。そのため荒っぽい部分も結構見られ、絶賛の嵐とはいかないでしょうが、そのクオリティは目を見張るものがあります。そういうことでAです。個人的にはSつけてもいいと思うんですけど、やっぱりクセが強いので。最後になりましたが、特典映像はインタビューやプロモを含めて十分に入っているので、その辺りで不満に感じることはないかと思います。

(執筆日:2005年7月11日)


INSURREXTION 2003 評価:D
 英国で行われたPPVということで、中身は他の定例PPVのような規模ではなく、通常のRAW+αといった感じになっています。ハイライト・リールがあるPPVはこれだけじゃないかと思います。ちなみに時期的にはジャッジメントデイ〜インサレクション〜バッドブラッドとなります。


【女子王座戦】
ジャズ vs トリッシュ・ストラタス
 PPVの最初の花火で会場全体が煙で充満したまま闘ってるのが凄い気になる。会場の換気かなり悪いんだろうな……。
 さて肝心の試合ですが、まぁこの2人のことですから普通に試合をやってくれます。良くもなく悪くもなくといった感じですが、会場の盛り上がりが今ひとつ。オチも酷い。いくら女子だからってそれでピンは無しだろ……。


【IC王座戦】
クリスチャン vs ブッカーT
 クリスチャンの調子が良さそう。全体的にキレが良いですね。試合はまぁ良くもなく悪くもなく普通のIC王座戦レベル。


【世界タッグ王座戦】
ケイン&ロブ・ヴァン・ダム vs シルヴァン・グルニエ&レネ・デュプリー
 RVDがかなり良い感じ。活き活きとしてます。ラ・レジスタンスの2人を同じロープ際に倒し、アピール→1人へスタンディングムーンサルト→前転からヘッドスプリングで起き上がり、反対側ロープに走ってリバウンド→もう1人へローリングサンダーのコンボがカッコ良かったですね。ちなみに他のメンバーはいつもどおり無難に仕事をこなしています。


リコ vs ゴールダスト
 なんてカードだ。こんなカードHeatでも組まないぞ! という感想しか持てないこのカード。しかもこの位置て……。イギリス舐めすぎ。
 試合の方は良くも悪くもなくロングマッチでした。ある意味、タチ悪い。


ロドニー・マック&クリス・ノウィンスキー&セオドア・ロング
vs ダッドリーズ
 ダッドリーズ側にあんまりやる気が見られないのが痛いですね。仕事仕事しすぎ。


スコット・スタイナー vs テスト
(特別レフェリー:バル・ビーナス)
 何故セミにこのカードが!?しかも特別レフェリーがバルってまったく訳が分かりません!
 試合自体は少し短めのあっさり試合。塩になりかけって所です。しかしフィニッシュムーブなんでこれなのか分からん……。受けも勢いよく落ちたので一瞬良さげに見えましたが、頭から落ちた時に地面と間が空きすぎて、顔面が地面と当たってないのミエミエだったし。


【世界ヘビー級王座戦/ストリートファイトマッチ】
HHH vs ケビン・ナッシュ
 そしてメイン。流石に今回試合ないせいかセコンドのフレアーもHBKも(セコンドにしては)大活躍。開始早々からフレアー流血には笑った。試合自体はストリートファイトといいつつ乱入やらレフェリー失神だらけのかなり手抜き仕様。


 これで見るのは2回目なんですけど、対戦カードめちゃめちゃ酷いですね。ミドルカードにリコvs金屑、セミにスタイナーvsテストとかホントもうどうしようもないです。しかもバッドブラッドの繋ぎなんで対戦カードもバッドブラッドと被る物が多く、マジでわざわざ見る意味無し。

(執筆日:2006年12月8日)


Bad Blood 2003 評価:C
 2003年といえばバッドブラッドといえばやはりHHHvsケビン・ナッシュのHIACがそれなりに面白かったことが記憶に残っていますが、さり気にリック・フレアーvsHBKという玄人にとってはヨダレもののシングルも組まれています。


ダッドリー・ボーイズ vs クリス・ノインスキー&ロドニー・マック
 全体的に殴り合ってばかりの手抜き試合。ちょっとラストも説得力無さすぎだよなぁ……


テスト vs スコット・スタイナー
 もっさり塩同士の対決ですが、まぁやっぱりもっさり塩な試合でした。正直BPPの歓声は合成じゃないかと(略)。テストはアピール多すぎ。後スタイナーのフィニッシュ変わってないですか?


【IC王座戦】
クリスチャン vs ブッカーT
 なんかクリスチャンの体のキレが良く、受けがいいですね。しかしブッカーTに掟破りのブックエンドしても一切歓声が上がらないのはガチすぎる……それほど悪い試合ではないと思うんですけどね。


【世界タッグ王座戦】
ケイン&ロブ・ヴァン・ダム vs シルヴァン・グルニエ&レネ・デュプリー
 ラ・レジスタンスも流石に粗さが目立ちますね。ケインRVDはいつも通り。RVDのトペ・コンヒーロ見るの凄い久しぶりな気がする。それと、そのトペコン直撃してるのに何故かラレジの2人だけすぐに立って反撃するという変な展開が気になった。


ゴールドバーグ vs クリス・ジェリコ



リック・フレアー vs ショーン・マイケルズ
 そして希代の名レスラー同士のシングルマッチ。これまた前の試合と同じく、試合中はヒールのフレアーに応援する声が。かなり良い感じで試合は進んでいたのですが、何故か早めにお互いフィニッシュムーブ出してた辺りて雲行きが怪しくなった後、案の定乱入者登場。邪魔せんといてくれよ! まぁフレアーがしっかりヒールに戻っているという巧みの技なんですけど、やっぱりちゃんと決着つけてほしかったってのはありますよね。
 それとフレアー師匠が雪崩式ブレーンバスターとダイビングボディプレス@場外テーブル食らってるのを見て絶句しましたね。とりあえずTLCかラストマンスタンディング戦で再戦希望ってことで。(悪魔)いやでもマジでHHH戦とかエッジ戦越えれそうな気がするっ。


【田舎流トライアスロン/3本勝負】
ストーンコールド vs エリック・ビショフ
 3本まとめてここに。まぁコントなんですけど。そこそこ面白かったです。2本目のメイ・ヤングとビショフの絡みはある意味凄すぎる。あんたら役者すぎ……!後3本目も、のど自慢絡みのトークはかなり笑った。


【世界ヘビー級王座戦/ヘル・イン・ア・セル】
HHH vs ケビン・ナッシュ
(特別レフェリー:ミック・フォーリー)
 まぁヘル・イン・ア・セルは巨漢パワーキャラだとかなり映える舞台なんで、この程度はやってもらわないと。歴代HIAC戦を通してもそこまで劣ることのない、PPVのメインに相応しい試合。久しぶりに見たんですが思ったより短かったですね。
 ムーブ的にはあまり特筆することもないんですが、有刺鉄線付角材をコーナーに設置してたのは結構珍しいかな? その角材を設置したコーナーに向かってスネークアイズとかしてて結構良かったです。


【Heat枠】
モーリー・ホーリー vs アイボリー
 イマイチ戦ってる感じがしないのが難点なモーリー・ホーリーですが、身体能力はあるしプロレスムーブやってくれるし、戻ってきてほしいなぁと思いますね。アイボリーは相変わらず陰が薄い。


 まずは今と違って特典映像多くて充実してる点がGood。PPVによっても収録具合は波ありますからねー、この後のヴェンジェンスだといきなり特典映像無しだったりしますし。試合の方は並〜良の間で推移してる感じ。見てもしばらくしたら忘れちゃいそうです。まぁわざわざDVD買うほどではないかと。

(執筆日:2006年10月31日)
Vengeance 2003 評価:S
スマックダウン初主催のPPVということで行われたヴェンジェンス2003。大変素晴らしゅう内容でございました。特にベノワvsエディ戦、WWEタッグ王座戦、WWE王座トリプルスレットマッチ。この3試合は文句のつけようがありません。あっぱれ。


【US王座トーナメント決勝】
クリス・ベノワ vs エディ・ゲレロ
 最初から濃い試合をぶち当ててきたベノワvsエディ戦。凶器が多少混じりつつも、見ごたえある試合が堪能できました。でも流石に凶器攻撃→フィニッシュムーブを返して(これ自体異例だと思う)、最後のやつが返せないってのは少し疑問符がつきますが。無理に絡ませんでもって気はしました。


ビリー・ガン vs ジェイミー・ノーブル
 こっちもそこそこ面白かったですね。ニディアがジェイミーの足引っ張るというお約束が結構好きだったりします。ちなみに自分はビリーガンもジェイミーも好きです。前の試合ほどでは無いにしても、そこそこ会場が盛り上がってるようでよかったよかった。


【APA主催ケンカパーティー】
ブラッドショー、ロン・シモンズ、スパンキー、キャニオン、ショーン・オヘア
マット・カポテリ、ジョン、ブラザー・ラブ、コンキスタドアーズ、ドインク・ザ・クラウン
イースター・バニー、バシャム・ブラザーズ、フナキ、ナンジオ、チャック・パランボ
ジョニー・スタンボリ、マット・ハーディー、シャノン・ムーア、ブルックリン・ブローラー
オーランド・ジョーダン
 ここで小休止といった感じで、ケンカパーティー。参加者の時点で思いっきり突っ込みどころだらけで、ヘラヘラ笑うには良い内容でした。フナキさんには爆笑。教祖にはガッカリ。


【WWEタッグ王座戦】
世界最強タッグ vs レイ・ミステリオ&ビリー・キッドマン
 さてさてWGTTvsミステリオ&キッドマン。カード見た時点でかなり期待していたのですが、やはり素晴らしいテクニックと華麗さを併せ持った熱い展開となりました。03年PPVで最高のタッグ戦かもしれません。色々見所はありますが、キッドマンの場外へのスワンダイブ式シューティングスタープレスには驚かされました。ある意味インディー臭さも感じますが、たまにはこういうのも必要だと感じました。そういう意味で、キッドマンやロンドンの存在もWWEには欠かせないんではないかと思います。


ステファニー・マクマホン vs セーブル
 ステファニーvsセーブル戦は今PPV最低試合。ざっと流してOK。今では見れない両者なので、久し振りにその姿を拝むってのはアリかもしれませんが。


アンダーテイカー vs ジョン・シナ
 シナvsテイカーは「オールド・スクールvsニュー・スクール」と表現されていますが、上手いと思いました。でも試合内容はイマイチ。もうちょっと期待していたのですが……。両者ともパンチやキックといった攻撃で組み立ててるので、そもそも対戦カードが悪いと感じました。元も子もありませんが。


ビンス・マクマホン vs ザック・ゴーウェン
 ビンスvsザック戦は、ビンスの御大の顔芸や役者ぶりを堪能しまくれる試合です。こういう趣向の試合もよいと思いました。最後のザックに対する観客の声援はガチだと思うし。良いね。


【WWE王座戦/トリプルスレットNoDQマッチ】
ブロック・レスナー vs カート・アングル vs ビッグショー
 さて、締めはレスナーvsカートvsビッグショーのトリプルスレット。レスナーvsビッグショーの時点で、わりかし良カードですが、それにカートが混じる。想像もつかない対戦カードですね。実際の試合展開はWM19とは好対照で、凶器もかなり混じりつつ、いわゆるラフ・ファイトながらもひたすらにスピード感とエンターテイメントに溢れていた良試合。ビッグショーを実況席に沈めてからのレスナーとカートの表情は素晴らしかったです。


 総評としては文句なしにSランク。ただし映像特典無しってのは勘弁。サマスラ03もプロモだけってことで寒かったけれども、何かあったんでしょうかね……。後、ステファニーvsセーブル、テイカーvsシナのどちらかを前の方に入れて置いた方が良かったと思う。これはPPVに対する反応になってしまうけれども。ここだけかなり退屈。

(執筆日:2005年5月20日)
Summer Sram 2003 評価:A
サマースラム2003はなかなか豪華なカードなのですけれども……


【世界タッグ王座戦】
ダッドリーズ vs ラ・レジスタンス
 オープニングはダッドリーズとラ・レジスタンス。双方良い仕事してます。


アンダーテイカー vs Aトレイン
 アンダーテイカーvsAトレインはどれだけ塩になるかと思いきや、意外と面白かったです。テイカーがソツなく纏めきりました。


シェイン・マクマホン vs エリック・ビショフ
 シェインvsエリックはいわゆるストーリー進行のためだけの試合。今はこういうのほとんど無くなりましたね。


【US王座戦/フェイタル4wayマッチ】
エディ・ゲレロ vs クリス・ベノワ vs タジリ vs ライノ
 本PPVのベストバウト、US王座戦4ウェイ。何気に全員ECW経験者……はどうでもいいとして、全員見せ場作りつつ良い仕事してくれてます!


【WWE王座戦】
カート・アングル vs ブロック・レスナー
 WMの再戦、レスナーvsカート。しかし今回は前回よりクオリティ落ちた印象を受けました。前回とは違うことをやろうとしてるのか、ヒール化に伴いレスナーが変わろうとしているのか、新しい技を試したり(風車式バックブリーカーやったのは笑った)、敵の攻撃をパワーで押しのける展開が多く、どうしても荒っぽい&粗っぽいですね。さらにフィニッシュもアレだけに前振りがいるのは分かるのですが、ますますダレた展開になってしまった気がします。


【NoDQマッチ】
ケイン vs ロブ・ヴァンダム
 ケインvsRVDはタッグの時でも正味かみ合ってなかったというかもっさりだったので、対戦しても案の定、もっさりだったという。色々頑張ってるんですけどね。残念。


【世界ヘビー級王座戦/イリミネーションチェンバー】
HHH vs ゴールドバーグ vs クリス・ジェリコ vs ケビン・ナッシュ
vs ランディ・オートン vs ショーン・マイケルズ
 メインのイリミネーションチェンバー。ゴールドバーグが参加した時点で展開が読めてしまうのが難点ですね。後、ケビン・ナッシュも外した方が良かったです。う〜ん。なんというかわざわざイリミネーションチェンバーやったのに勿体無いなという感じ。短いですし。


 総評。カードは豪華で、試合もそこそこ面白かったのですが……何か物足りないです。もっと面白くできるだろうっていう思いが強いです。ランクの話をするとどうしてもSにはできず、かといってもBでもない、だからAっていう感じですね。

(執筆日:2006年1月21日)
Unforgiven 2003 評価:C
2003年のアンフォーギブンはどうしてもメインに目が捉われがちですが、HBKvsオートンやIC王座3way、シェインvsケインなどアンダーカードも結構強いですね。楽しみです。


【世界タッグ王座戦/ハンディキャップ・テーブルマッチ】
ラ・レジスタンス vs ダッドリーズ
 タッグ名だけだと分かりづらいので説明すると、ダッドリーズはババレイ&ディーボンの2人なのに対して、ラレジはレネ、シルヴァン、ロブの3人で戦います。えらく変則形式だなぁと思ってたら、スパイクがリング内から場外テーブルへの投げ捨てパワーボム食らった時にガチ怪我してしまったという事情がありました。この事故はストーリーに組み込まれスパイクが怪我した場面も流れてるんですが、ゾッとします……。後、イリミネーション形式じゃないのでテーブルに突っ込まれたレスラーも引き続き試合に参加できます。これ色々と分かりにくいんですよね。
 さて試合の方ですが双方とも良い感じです。ダッドリーズは一つ一つの技がダイナミックで、ラレジの3人もいいやられっぷり&小悪党ぶりを見せてくれます。テーブル出すまでに既に観客出来上がってますからね。むしろテーブル出してからの方がやや停滞していたかもしれません。ディーボンはあっさり敗退しすぎ。


スコット・スタイナー with ステイシー・キーブラー vs テスト
 まだこの抗争やってたのか……。何回目かになるもっさり塩No1決定戦です。
 試合開始早々からBPPが崩れまくったパワースラムっぽいものを出したり、投げ技やるごとに相手と息を合わせるためワンテンポ間を開けたりと駄目駄目さ全開。テストも相変わらずパイプハンドルスラムに手間かかりすぎ。試合のクオリティ低いわりにはお互いフィニッシュムーブを返しあう見せかけだけの白熱した展開でさらにゲンナリ。ステイシーいなかったら救いようないです。


ショーン・マイケルズ vs ランディ・オートン with リック・フレアー
 WWEでは珍しくレジェンドvsレジェンド・キラーという世代間抗争が前面に押し出されたこのカード。更に試合前のプロモでHBKがカッコよすぎる言い回しでオートンを煽ってて、テンション上がりまくりです。まだまだオートンも未熟とはいえ、相手はあのHBKですから良試合になることは間違いなし。楽しみですね。
 試合の方は悪くはなくむしろ良いくらいなのですが、オートンの個性があんまり出てなくて今一つ物足りないように感じました。まだまだ”エボリューションの若手”からは抜け出せてないってことですかね。ただラストのRKOとスイート・チン・ミュージックのフォームがかなり奇麗で、これは見る価値があると思います。それとHBKがジャーマンスープレックスホールドや、飛びつき十字固めから前方回転エビ固め等レアムーブやってるのが印象に残りました。


リタ&トリッシュ・ストラタス vs ゲイル・キム&モーリー・ホーリー
 リタが一年ぶりの復帰ということでクローズアップされたこの試合。腕のある面子ですし、安定した試合展開で普通に楽しめました。見所はトリッシュがドラゴンスリーパーかけられたまま不知火で叩きつけた場面と、リタの異常に低くてマットに頭打ちつけそうなムーンサルトプレス。後者は危なっかしすぎて見てられませんでしたよ……。


【ラストマン・スタンディングマッチ】
シェイン・マクマホン vs ケイン
 試合開始早々からシェインが怒涛のイス攻撃&膝への攻撃でケインを追い込むも、ケインが陰惨かつもっさりとした攻撃でペースを取り戻します。そこからはやはりケイン優勢の展開で試合展開もかなりゆったり。コーナー間スワンダイブミサイルキックwith鉄階段とかブルドッグwith鉄階段とかスポットでは盛り上がるものの、今一つ塩試合の気配を振りきれないまま試合が進みます。
 しかし終盤、2人がステージまで移動するとスペイン語実況席 落下 →カメラクレーン攻撃→ステージのセットの上からダイビングセントーンと衝撃的な攻撃が連発。そこまでの退屈を吹き飛ばしてくれました。ただあのオチではシェイン可哀そうすぎ。(汗)


【IC王座戦/トリプルスレットマッチ】
クリスチャン vs ロブ・ヴァン・ダム vs クリス・ジェリコ
 個性派&試合巧者の揃った3wayマッチ。かなり楽しみだったのですが……
 この試合はちょっと不運でしたね。前の試合のシェインのダイブが凄すぎて盛り上がった反動で、客のテンションが切れてめちゃくちゃ静かなんですよ。こんな中、名試合やれと言われても出来る方が不思議です。
 序盤からRVDが場外へのムーンサルトやトペ・コンヒーロを披露し客席を盛り上げようと頑張っているのですが、彼の欠点であるもっさりとした動きが今試合は強く出てしまい、客席をだらけさせてるのもRVDという皮肉な状況に。打っても響かない客席にRVDもやがてダレ気味になり、クリスチャンやジェリコが頑張って引っ張りますが、今一つ盛り上がらず。終盤になってようやくちょっと熱が戻ってきて、雪崩式エレクトリックチェアー+パワーボムや、フロッグスプラッシュ2発で盛り上がった所で試合終了という感じです。かなり死闘っぽい展開ではあったのですが、正直イマイチでした。


ジム・ロス&ジェリー・ローラー vs ジョナサン・コーチマン&アル・スノー
 どう考えても女子タッグマッチかHBKオートンの後あたりに入れるカードだと思うのですが……。RAW実況の役職を巡ってのタッグマッチですが、流石に2人も一般人が入っていては誤魔化しようがなく、茶番でした。


【世界ヘビー級王座戦】
HHH vs ゴールドバーグ
 ついにゴールドバーグがシングルマッチで世界ヘビー級王者HHHに挑みます。DQカウントアウトで王座移動、ゴールドバーグは敗北したらWWE追放ということで勝敗はほぼ分かってるようなものですが、試合内容がサバイバー2003のリマッチ時ですらかなり酷かったので、この試合も相当しょっぱくなりそうな気配です。
 実際の試合はというと、ゴールドバーグがHHHを完封といった内容で非常に短かったです。まぁ粗が出ないうちにってところでしょうね。正直、これだけ短いと評価しようがないです。HHHはやっぱりプロレスが上手すぎるし、ゴールドバーグはパワーと迫力だけで押しきっちゃうし。(笑)


 カードはそこそこ豪華なのですが、どうも空回りしてしまった感じで残念。

(執筆日:2007年9月18日)
No Mercy 2003 評価:B
2003年のノーマーシーといえば、ラストのレスナーvsテイカーがクソ試合だったことしか覚えてないですねー。他もかなりイマイチだった記憶が……


【クルーザー級王座戦】
タジリ vs レイ・ミステリオ
 素晴らしい腕のレスラー2人の試合。高値安定で、グッドマッチが期待できます。
 試合の方はタジリが腕攻めを選択し、PPVであえてほとんど投げない渋い試合展開を見せます。対照的にミステリオはいつもどおりの飛ぶファイトを見せてるので、基本タジリがミステリオを関節技で捕らえ、時々ミステリオが飛び技で反撃するというパターンが確立してしまい、それはそれでパターンを見切られて客がダレてる感じがします。2人の戦いにしてはスピードは遅めで、一般受けは良く無さそうですね。
 とはいえ流石にラストまでそんな渋い展開が続くわけもなく。終盤はお互い巧みな腕前を見せつけて客を魅了しました。最初からそれやっとけばPPVベストバウトモノだったのに……。


Aトレイン vs クリス・ベノワ
 Aトレインの入場で何故か激しく煙が噴射してて笑った。A列車如きにそれはいらんだろ。(笑)しかし何ともいえないカードだな……。
 試合の方はベノワがひたすらAトレインの打撃を受ける展開。Aトレインは攻めにせよ受けにせよ一つ一つのムーブが雑すぎですね。頭のついてないDDT受けが思いっきり映ってたのには絶望した!
 一方デカいレスラーに必死に食らい付いていくベノワはカッコよかったですね。ラストとかもう最高すぎ。


ザック・ゴーウェン vs マット・ハーディー
 こんなカードが組まれていたとは初めて知った……。試合は案の定、マットが結構な気遣いを見せつつ、ザックの飛び技が炸裂する展開。そこそこ良かったです。


APA vs バシャムズ・ブラザーズ
 これまたレアなカードですね。予想通りのパワー戦で満足満足。終盤にJBLがラストコール、雪崩式ラストコール、パワーボムと投げまくったのが爽快でした。ラストは結構レアなフィニッシュムーブですね。


【アイ・クイットマッチ(ビンスのみフォールでも負け)】
ステファニー・マクマホン with リンダ・マクマホン
vs ビンス・マクマホン with セーブル
 これもまたプロレス。相変わらずですが、ビンスの顔芸の凄さは特筆に価します。


カート・アングル vs ジョン・シナ
 抗争プロモのラッパー風カートに爆笑。これは酷い。(笑)
 試合はカートのワンサイドゲーム。試合を完全にコントロールしてます。シナの見るべきポイントは、今ではあまり見られなくなったムーブでしょうか。ダイビングレッグドロップとか、パワーボムとか。てかターンバックルパワーボムやっててびっくり。
 ラストは二転三転の展開で大盛り上がりです。ブックも良かったのはあるけど、しかしホントにこの時期のシナ相手に盛り上げたカートは凄い。


【US王座戦】
エディ・ゲレロ vs ビッグショー
 流石にちょっと無理のある体格差の試合。エディらしさorWWEらしさ炸裂なるか?
 というわけでかなりの死闘となったこの試合。ラストを除いてほぼ対等な戦いを作り上げたのが凄いですね。エディお疲れ!


【WWE王座戦/バイカー・チェーンマッチ】
ブロック・レスナー vs アンダーテイカー
 殴るわ蹴るわ凶器攻撃やるわ投げるわの大破壊戦。最初見た時はオチがあんまりすぎて、クソ試合だと思ってましたが、見直したら大分認識が変わりました。
 一番の問題であろうラストのオチについては、同時期に行われたカートvsレスナー@アイアンマッチでのラストと同じく、WWE側の仕掛けたレスナーのヒール化イメージ戦略の一環なんでしょうね。しかしホント、客の反感を煽るなーこの手法。でも試合自体はちゃんと3カウントフォールで終わってるし、確かに以前同カードのシングルやった時のようにDQじゃないから、確かにさじ加減は調節してるんですよねー。う〜ん。WWEのイメージ戦略の上手さを賞賛すべきか、PPVのメインでこんなやりきれなさをもたらされたことに怒るべきか……迷いますね。個人的には、ブック修正すれば十分HIAC越えられたであろう激闘だと思うので、なおさら残念な気持ちが強いのですが。
 ムーブ的にはテイカーに注目。まずは序盤のラ・マヒストラル。あのテイカーがラ・マヒストラルやるとは……流石にタズも突っ込んでますね。(笑) お次は使っているのは聞いてたけど見たことが無かったドラゴンスリーパー。それと大車輪式チョークスラムとかもレア気味です。さらに試合後半なのにトペ・スイシーダをやったのはビックリした。凄い体力です。


【Heat枠】
ビリー・キッドマン vs シャノン・ムーア
 こんなカード組まれてたとは知らなかった。噛み合えばそれなりに楽しくなりそうだが……
 良くもなく悪くも無く、典型的なクルーザー級の試合。シャノンがウィスパー・イン・ザ・ウィンドやっててびっくりした。キッドマンはムーブ自体は悪くないんだが、ムーブとムーブの間にブツ切れ感がありますね。ラストはWWE的には珍しいフィニッシュムーブですね。力無くて本来の形に持っていけてませんけど。


 見直したことでメインの見方が大分変わり、評価がE→Bの急上昇となりました。どの試合も評価としては並っちゃぁ並なんですがどれも見るところがあるという、変わったPPVですね。

(執筆日:2006年12月22日)


Survivor Series 2003 評価:A
ちょっと曲者なサバイバーシリーズ2003。結構玉石混合チックですが、なかなか楽しめました。


【レスナー軍vsカート軍イリミネーションマッチ】
ブロック・レスナー&ビッグ・ショー&ネイサン・ジョーンズ&マット・モーガン&Aトレイン
vs
カート・アングル&クリス・ベノワ&ハードコア・ホーリー&ブラッドショー&ジョン・シナ
 初っ端からSDのイリミネーションマッチですがオープニングマッチらしく手軽に纏め上げてます。カートがかなり動けてるのが好感度高し。


【女子王座戦】
モーリー・ホーリー vs リタ
 女子王座もソツなく女子王座戦といった感じ。まぁ良くもなく悪くもなく。JRからグレート・ムタの名前が飛び出したのには驚いた。


【アンビュランスマッチ(救急車マッチ)】
ケイン vs シェイン・マクマホン
 救急車マッチはシェインの頑張りを見るための試合。ほんと凄い運動神経。大ジャンプ攻撃の2回ともコントロールし切った腕前には脱帽する思いがしました。最初のケインの頭から落下はヤバい。


【WWEタッグ王座戦】
バシャムズ・ブラザーズ vs ロス・ゲレロス
 タッグ王座戦は……チャボがいつもより動けてるなぁという印象が強いです。バシャムズは今よりギミック的には完成されてるけどプロレスは下手ですね。


【オースティン軍vsビショフ軍イリミネーションマッチ】
ブッカーT&ロブ・ヴァン・ダム&ババレイ&ディーボン・ダッドリ&ショーン・マイケルズ
vs
クリス・ジェリコ&スコット・スタイナー&クリスチャン&マーク・ヘンリー&ランディ・オートン
 そして実質メインのRAW側イリミネーションマッチ。RVDがいつもより動けてないことが気になる。マーク・ヘンリーってこいつだったのか……いかにも「体だけ」って感じのでくの坊をプッシュするのが訳分からん。スタイナーもいつもどおり塩。
 でもって試合ですが、ちょっと流れが不自然だったので、ストンコチームがラスト3人になってから、ダッドリーズの2人が抜けるまでの間が長く感じました。レスラーの問題というより試合展開の問題ですね。ラストは乱入劇もありでなかなか面白かったです。


【生き埋めマッチ】
ビンス・マクマホン vs アンダーテイカー
 ビンスvsテイカーはストーリーを進めるためだけの試合なのでさらっとスルーしちゃってOKかと思います。


【世界ヘビー級王座戦】
ゴールドバーグ vs HHH
 メインのWH王座戦。あまりにゴールドバーグが何もできないから、ギミックやら乱入やらでマトモな試合時間になるように調整してるようにしか見えませんでした。HHHもこんなん相手にさせられて大変だねー。


【Heat枠/クルーザー級王座戦】
タジリ vs ジェイミー・ノーブル
 Heat枠のタジリvsジェイミー・ノーブル。ノーマーシー02と同カードですが、今度は王者と挑戦者が入れ替わってます。前見た試合が凄い良かったので、今回もHeat枠だったので期待してましたが……奴らはまたやってくれました。短かったですがかなり面白かったです。ただ乱入はいらなかったような。


 乱入が多かったり、ムラがあったり、粗さも見えたりと、なかなかランク付けにくいですが、まぁトータルで見たら面白い方じゃないですか?映像特典も充実してるし、そこそこお勧め。

(執筆日:2006年1月17日)


Armageddon 2003 評価:C
カードが駄目な意味でヤバすぎますが、一体どうなるんでしょうか……ちなみにRAWのPPVなので注意。


ブッカーT vs マーク・ヘンリー
 ブッカーTお疲れ様。そして編集担当者。マーク・ヘンリーのアップを映すな!奴のアップは素でキモい。


【IC王座戦】
ロブ・ヴァン・ダム vs ランディ・オートン
 予想よりかなりの熱戦になりました。意外なことにグラウンド勝負からスタートしましたが、なかなか見物です。RVDは手持ちのムーブ全部出してたような気が。それとオートンのドロップキックはやはり凄い。


トリッシュ・ストラタス&リタ vs クリス・ジェリコ&クリスチャン
 4人ともお疲れ様でした。女性相手ってのはなかなか難しいもんですね。


ショーン・マイケルズ vs バティスタ
 スピード面を意識してかHBKがやたらとリングを縦横に動き回るのが印象的。珍しくムーンサルト出したり頑張ってます。バティスタはそれに引っ張られてなんとか粗出さずに済んだ感じ。


【世界タッグ王座戦/タッグチームターモイルマッチ(勝ち抜き戦)】
ハリケーン&ロージー vs ラ・レジスタンス
vs ギャリソン・ケイド&マーク・ジンドラック
vs ランス・ストーム&バル・ヴィーナス vs ダッドリーズ
vs テスト&スコット・スタイナー vs バティスタ&リック・フレアー
 凄い薄味な試合かと思いきや、わりと見れた試合でしたね。見所はハリケーンの三角飛びアタック失敗とか、バル・ヴィーナスの上手さとか、本日3回目のバティスタボムといったところでしょうか。


【女子王座戦】
モーリー・ホーリー vs アイボリー
 モーリーはともかくアイボリーって誰?って感じなのですが。試合自体は普通なんですけど、客の盛り上がらなさがヤバすぎる。多分箸休めってことでセミなんだろうけども、これでは……。実況もやる気なさすぎ。アイボリーのウルトラタイガードロップにちょっと驚いた。


【世界ヘビー級王座戦/トリプルスレットマッチ】
ゴールドバーグ vs HHH vs ケイン
 凡庸かやや塩な試合かと思いきや、割と面白かったです。大柄な連中が暴れまくってるだけで面白いですね。大味であることが許される内容でした。HHHがフレアー化しすぎてて笑った。


【Heat枠】
ジョン・ハイデンライヒ vs リコ
 現ハイデンライクのジョン・ハイデンライヒとリコの対決。凄い色んな意味でアレなカードですね。試合も短すぎるわ中身無さすぎるわでどうでもいい内容。


 まずカードの時点ではとんでもないクソPPVかと思いきや、意外と悪くないPPVでした。とはいえ、そんな特筆すべきこともなく。普通に流し見でOKかと思います。

(執筆日:2006年2月27日)



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