熱-1 GP 火祭り‘08 −勇王邁進−
団体名 ZERO1-MAX
日時 2008年7月31日(木) 18:30〜
場所 大阪府立体育会館 第2競技場

ドラゲの神戸ワールド行ったばかりですが、zero1の火祭りも中々カードが良かったので行くことにしました。サムライの中継が入ってるせいかスクリーンも設置され、客足も通常より多かったです。また望月参戦の効果か、女性客もいつもより多い印象を受けました。






第0試合
○内田 祥一
9分21秒
スタイルズクラッシュ→片エビ固め
藤澤 忠伸●

第0試合として元大阪プロ・現フリーの内田と、元栗栖ジム・現K-DOJOの藤澤によるシングルマッチ。内田は新人の頃のイメージしかなかったので、髪伸ばして染めてる上にカーゴパンツというカッコで驚きました。両者とも中々体も作ってきてますね。
試合の方はオーソドックスな展開ながらも思ったより熱戦になり、十分に第0試合の役割を果たしました。



第1試合
○植田 使徒
9分31秒
逆エビ固め
斎藤 謙●

オープニングマッチは01の新人2人。両方とも新人にしては体作ってきてます。ただ植田の体系と斎藤の髪型から冴えない印象を受けたのでなんとかした方が良いように感じました。
デビュー1年未満の2人によるシングルということでかなり不安でしたが、思ったよりよかったです。展開としては基本的なムーブしかやってないのですが、それだけに小細工の利かない肉体のぶつかり合いが強調され、客席の反応も良かったですね。






第2試合
○前村 さき
11分04秒
回転エビ固め
Hikaru●

もう何回やってるのか分からないぐらいやってそうなシングルマッチ。今回はやたらハッスルして場外乱闘やらダイブまで披露する等、激しい戦いに。全体的にお客さんの反応も良く、特に女子プロを見たこと無い人達からは驚きの声が上がってました。最初は興味なさ気だった望月ファンらしき女の子達も、試合が進むにつれて興奮して応援し出してた位です。FOSの女子部門であるSUNは現状失敗なんて言われてますけど、顧客の新規開拓という意味ではありだったのかなーと感じました。






第3試合
日高 郁人
高岩 竜一
●澤 宗紀
13分59秒
サスケだましセグウェイ→片エビ固め
KAMIKAZE
藤田 ミノル○
関本 大介

余り者の寄せ集めの6人タッグマッチですが、ほぼ全員が良い試合できる人らなので結構楽しみです。ところで入場時、写真のように藤田が持ってるベルトをロープにかけて見せびらかしたんですが、緑AWAとNWAインターナショナルライトタッグは分かるんですが、後一本なんだろ……NWAインターコンチネンタルタッグかな?

ベルトを見せびらかす藤田

試合の方は期待通り、各選手ともしっかり見せ場を作り会場を大いに盛り上げてくれました。印象的だったのは高岩と関本がそんなに体格差が無くて、対等な感じで激しいぶつかり合いを見せていたことです。この2人のシングルなんてのも全然アリだなと思いましたよ。それと最初の方で日高と澤が2人連続でスペースローリングエルボーを決めてて妙にシュールでした。

コブラツイスト!
3人ともコブラツイスト……のはずが藤田だけやられてるの図しかし最後はきっちりとサスケだましセグウェイで〆。





第4試合:火祭りAブロック公式戦
○佐藤 耕平
7分18秒
腕ひしぎ逆十字固め
真壁 刀義●

さてさてここから火祭り本戦。全勝で勝ち進む真壁に対し、ここの所あまり冴えない耕平はストップをかけられるのか?


 試合の方はいきなり場外乱闘からスタート。会場の壁に叩きつけたりやらなんやらで、耕平がいきなり流血してしまいます。4・5分してリング内に戻ってきましたが、真壁がパワーファイトで押しまくり。体格的には互角なんですが、耕平は流血してる分、どうしても劣勢に立たされます。
 とはいえ中々のパワー対決を披露し、会場が盛り上がる中、早くも真壁がチェーンを取り出し腕に巻きつけてラリアット!しかし耕平はカウンターで飛びつきの腕ひしぎ逆十字固め!試合順的にもハイスパで終りそうな予感があり、観客もしっかりと見守る中、真壁がタップアウト。何とか真壁の全勝を止めることができました。
 総評としてはハイスパすぎて評価不能というのが正直なところ。でも時間かけてちゃんとやるにせよ、15分程度が限界かなーという気はしました。あんまり両者とも試合作れる方でもありませんしね。



第5試合:火祭りAブロック公式戦
○大谷 晋二郎
15分36秒
スパイラルボム→エビ固め
望月 成晃●

さてさて元新日ジュニアながらヘビー級に転向後の実績も十分にある大谷と、ドラゴンゲートという最先端の軽量級プロレスを披露する団体で40前ながらもトップを張り続ける望月が異色の激突。煽りPVではかつて武輝道場時代に大谷と新日マットで闘ったことが紹介され、数年ぶりの対決と煽っています。っていうか普通に大谷の方が年下だったのね……頭髪とか顔的に年上かと(ry


 試合は序盤から非常にスピード感溢れる展開で、打極投が入り混じり客を惹きつけます。大谷は足攻め、望月は腕攻めを見せますが、結局一点攻めしてたのが短時間だったのであんまり意味なかったような気も……。(笑) 中盤には望月が大谷のお株を奪うスワンダイブ式ミサイルキックを放ち、そして未遂に終わったものの顔面ウォッシュを狙ったことにより会場がヒートアップします。


望月は腕攻め。やはり対望月の鍵は足攻め

 終盤戦ともなると、望月がツイスター&真最強ハイキック2発、大谷が投げっぱなしドラゴンスープレックス5発&スパイラルボムが飛び出す大乱戦に。観客のやんやの大声援の中、最後は大谷がコーナーからの後頭部へのミサイルキックから2発目のスパイラルボムでピン。
 ちょっと大技乱発しすぎじゃないかと思いましたが、かなり良い試合でした。また見たいですね。今度は20分越えの総力戦で!

ツイスター中!正直ドラゴンスープレックス打ちすぎ





第6試合:火祭りBブロック公式戦
○大森 隆男
17分24秒
アックスボンバー→体固め
中西 学●

昨年に実現するまでファンの期待だけが膨らみ続けたカード。今回で3回目になり、その淡い幻想も砕かれてしまったのですが……砕かれた後に何が残ってるかを見てみましょう。


 試合開始直後から延々とチョップ合戦を繰り広げる2人。中西の逆水平チョップはかなり良いですね〜。大森もガンガン張り返してるんですが、若手に多い上方から下方に向かって胸板を叩くやり方なのでどうしても威力が足りません。その後場外戦に移行し、アルゼンチンバックブリーカーで持ち上げて、会場の入り口の鉄の扉に投げつけるという衝撃的なパフォーマンスを披露。ありゃ驚きましたよ。
 リング内に戻ってからは力比べやグラウンドの展開を繰り広げた後、10分過ぎからは中西のプランチャやパワーボムといった大技に大森が押されまくり。そのままジャーマンスープレックスを連続で決められ、絶体絶命の状態まで追い込まれるも何とか返し、アックスギロチンドライバーからのアックスボンバー連発でついにカウント3。


アルゼンチンバックブリーカーで持ち上げようとする中西
吹っ飛ぶ大森アックスギロチンドライバー

 猛攻の末、巨人がようやく崩れたといった印象を受けましたが、正直大森にはもうちょっとスマートに倒してほしかったかな。アックスギロチンドライバー2発+アックスボンバー連発はちょっと手間かけすぎかと。悪く言えばもっさりな塩試合、良く言えば地味で武骨な試合という感じですね。ある意味この2人にしか出来ない試合ではあるので、これはこれでいいのかなとも思いますけど。




第7試合:火祭りBブロック公式戦
○田中 将斗
21分25秒
スライディングD→体固め
崔 領二●

さてメインイベントは一昨年・昨年と2年連続で火祭り決勝を務めた鉄板カードが大阪で実現。崔は地元大阪で同カード2連敗から脱出できるのでしょうか?


試合は先ほどの試合とはうって変わり最初からスピード全開。めちゃくちゃ早く感じましたね。序盤から田中が徹底した足攻めを展開し、これが功を奏して崔の蹴りを封じることに成功します。また早々に場外戦で崔が田中をテーブルの上に設置し、お株を奪うダイビングボディプレスを放とうとするも、田中が起き上がってきてしまい、結局いつもどおり被爆することに。その後も強烈な膝へのイス攻撃を放つ等、田中がかなり優勢に試合を進めていきます。
しかし中盤以降は足を痛めながらも崔が強烈な蹴りを連発して盛り返していきます。特にレッグラリアットやシャイニングウィザード(違うかも)等は絶品でしたね。田中も負けじとラリアット、エルボー連打、スーパーフライ、スイングDDTと倍返しするような勢いでやり合い、会場は大盛り上がり!
終盤には田中がダイヤモンドダスト、垂直ブレーンバスター2連発、スライディングD2連発、ローリングエルボーを放てば、崔も素晴らしい飛び膝蹴りから完璧な雪崩式ブレーンバスターを決め、更に那智の滝を決めるも、最後は田中が3発目のスライディングDで3カウントを奪いました。


終盤には田中がダイヤモンドダスト、垂直ブレーンバスター2連発、スライディングD2連発、ローリングエルボーを放てば、崔も素晴らしい飛び膝蹴りから完璧な雪崩式ブレーンバスターを決め、更に那智の滝を決めるも、最後は田中が3発目のスライディングDで3カウントを奪いました。


 期待を裏切らない好勝負だったのですが、正直前半の足攻めといい、後半の大技ラッシュの中でもスカイキックを回避→スクールボーイしてみせる柔軟さといい、まだまだ崔は田中には敵わないなぁと思ってしまいました。もっともっとガツガツやるなり、逆に一直線ファイトだけでない柔軟さを見せて前回・前々回の対決から成長している所を見せてほしかったのですが……。




今回は全試合ともそこそこ面白く、全体のバランスも良い当たり興行でしたね。まぁここまでカード組んで外されても困るんですけど……。でも火祭り以外のアンダーカードも良かったってのは地味にデカいと思います。ハイ。色々きな臭い動きはありますが、zero1には頑張ってほしいです。




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